「陰キャ・陽キャ」まだ言ってるの、アラサーだけ説

「陰キャ・陽キャ」まだ言ってるの、アラサーだけ説

東洋の占いをしていると、
陰 と 陽 という言葉を使うことがある。

すると、同世代のお客さんからこう言われる。

あ、陰キャ陽キャのあれですよね

……微妙に違う。
でも、言いたいことはわかる。

ただ、これを言うのは
自分ら、アラサー世代だ。

上の世代は言わない。
下の世代も言わない。
なぜか、自分らだけ。

このままだと
老人ホームでも言ってそうで怖い。

だから、呪縛を解くつもりで
陰・陽を真剣に学んできた人間として、
一度ちゃんと書いてみようと思う。

陰と陽に上下はない

陰があるから陽がある。
陽があるから陰が成り立つ。

なのに、いつの間にか
陰キャ=下
陽キャ=上
みたいな暗黙の序列ができてしまった。

陰陽を扱っている人間からすると、
根本的なところでズレている。

ただ、陰陽の概念は全部が間違いかというと、
そうでもない。だから余計もどかしい。

方向性は惜しいのに、
上下をつけた瞬間、おかしくなった。

気にしてるの、アラサーだけ

仕事柄、いろんな世代の人と関わる。
占いの依頼も、年齢層は本当にバラバラだ。

そこで感じるのは、
陰キャ・陽キャの空気を引きずっているのは、
自分ら20代後半〜30代前半だけ

今でも、下の世代には
チー牛みたいな蔑称はある。

でも鑑定していて感じるのは、
アラサー世代だけ妙に根が深い。

上の世代にも、
ヤンキーと真面目君みたいな、
似たような序列があったらしい。

当時は彼らも人を分けていたと思う。
でも、その世代はもう卒業している。

下の世代も同じだ。
多様性に慣れているのか、
そもそもあまり気にしていない。

言葉としては下の世代も使っている。
でも、序列としてはほぼ使っていない

「自分、陰キャなんで」

謙遜や自分に向けた言葉になりつつある。

上も下も、とっくに通り過ぎたこの空気を、
自分らの世代だけがまだ握りしめている。

同窓会で見た人たち

最近、中学校の同窓会に参加した。

占い師の職業病みたいなもので、
つい人を観察してしまう。

まず、陽に振り切っている人
普通に気持ちがいい。
エネルギーがまっすぐ来る。
裏表がない。

自分と系統は違うけど、
話していて疲れない。

次に、生粋の陰な人
静かだけど、言葉に芯がある。
観察が深くて、話していると、
ちゃんと自分の頭で考えてるなと分かる。

バランス型の人もいた。
場に合わせて切り替えられるけど、
無理している感じがない。
自然体で、どこにいても安定している。

一方で、どの性質にも振り切れず、
ずっと立ち位置を気にしている人もいた。

そういう人ほど
当たり障りのない話しかしないか、
年収や肩書きでマウントを取ってくるか。
大体どっちかで会話に中身がなかった。

この差はわりとシンプル。
話してて気持ちよかった人たちは、
自分の性質に素直

陽なら陽として。
陰なら陰として。
バランス型ならバランス型として。

そのまま生きている。

そうじゃない人たちは、
自分の性質と違うフリをしているし
陰キャ・陽キャの序列を今でも引きずっていて、
どう見られているかを気にしすぎている。

自分が何者かより、
どこに立っているか。
その意識が強すぎると、
言葉はどうしても薄くなる。

ステータスや上下で勝負するしかない。
本音が出てこない。

バランスを取るか、振り切るか


東洋哲学をベースとした占いでは、理想は
陰と陽のバランスが取れていること
もしくは、どちらかに振り切っていること

ただ現実には、
綺麗にバランスが取れている人は少ない。
多いのは、偏りはあるけど、
振り切るほどでもない人。

内向が強いなら、それを活かした方がいい。
外向が強いなら、そのまま突っ走ればいい。
バランス型だと思うなら、武器にすればいい。

大事なのは、性質に正直でいること
ちなみに、陰と陽の両立は難易度が高い。

同窓会で空気が微妙だった人たちは、
この両立に失敗しているように見えた。

自分の気質に向き合わないまま、
なんとなく陽側にいようとしている。
それはバランスじゃなく、片方のフリだ。

無理をすると、出てくるものに力がなくなる。

人を測るクセ

まだ陰キャ・陽キャで
人を測っている人を見ていて思う。

自分のスタンスが不安定な人ほど、
相手を上下で測りたがる。

占いの相談でも、こういう質問は一定数ある。

・あの人は自分より格上ですか?
・この人と自分、どっちが運がいいですか?

……とはいえ、
偉そうなことを言っている自分も、
職業柄、つい人を陰陽で分類して見てしまう。

ただ、自分が扱っているのは
東洋哲学としての陰陽だ。
そこに上下はない。性質を見ているだけ。

まだ教室の空気、引きずってんの?

最後に、一つだけ持って帰ってほしい。

自分の性質を知ることと、
自分にレッテルを貼ることは、全然違う。

陰キャだからダメ
これはレッテル。自分を縛るだけ。

自分は内向的な気質が強い。
だから、こういう場面で力が出る

これは性質の理解。
自分を活かすための知識だ。

10代の教室の空気を、
そろそろ手放していいんじゃないかと思う。
あの序列は、狭い世界の中だけのルールだった。

陰に極まるのも、陽に極まるのも、全然いい。
振り切っているやつは、面白い。
同窓会で、ちゃんと確認してきた。


著:あつき|占い処 六根清浄