
「推しが好きなのに、
前みたいにワクワクしない」
これを裏切りだ
と思ってしまったこと、ない?
自分は占い師をしている中で
推し活の悩みを話してくれる人、
実は結構いる。
ライブがあれば全日程行くし、
その人の調子が悪いと一緒に落ち込む。
そんな存在が自分もいる。
推しがいると、人生のBGMが変わる。
だからこそ、相談者さんの話を聞いていて
あ、今キツいんだなって分かる瞬間がある。
推しのために数百万円出した人
※この話は、本人から誰かの役に立つなら
と許可をもらっている。
推しのスキャンダルをもみ消すために
今、影響力のある晒し系アカウントに
DMを送り続けて交渉して
数百万円を自腹で出した人がいた。
しかもその人、事務所の関係者だと
誤解される形で勝手に交渉していた。
最初は正直びっくりした。
でも本人は一切後悔していないと言った。
……少なくとも、その時は。
後になって、その件が問題になり、
事務所から接触禁止を言い渡された。
守ろうとしてやったことが、
いちばん距離を遠ざけてしまった。
実はその人、かなり推し疲れしていた。
熱量も以前よりは下がってしまい
気づいたら応援が義務になっていた。
でも、離れることはできず
その変化を裏切りだと思い、
罪滅ぼしのつもりもあったらしい。
好きなのに、好きでいられなくなる時

嫌いになったわけじゃない。
でも、前みたいに心が動かない。
新曲が出ても、以前ほどリピートしないとか
ライブ日程を見ても、行けたら行くになっていたり
推しの発言にモヤッとすることが増えた。
昔は気にならなかったことも
つい引っかかる。
これ、冷めたってこと?
誠実な人ほど、
裏切りみたいに感じてしまう。
何年も応援してきたのに。
お金も時間もかけてきたのに。
離れるなんて、最低なんじゃないかと。
でも、それは違う。
推し続けることに、義務なんてない。
距離が変わっただけで、これまでの応援が
無意味だったわけじゃない。
狂わされる人と、狂わされない人

その違いは何か。
気持ちが変わることを、
自分に許せるかどうかだと思う。
狂わされる人は、
自分の熱量が下がることを許せない。
狂わされない人は、
今は少し離れたいや、前ほど
夢中じゃないを受け入れられる。
それを冷めたとか、
ダメなこととか思わない。
推しへの気持ちが変わっても、
自分を否定しない。
熱量の揺れをあっていいものと
思えるかどうかで、自分を苦しめるか、
支えてくれるかが分かれる。
数百万の人に、また会った
推しを守ろうとして数百万を出した
自分を削りすぎてたあの人。
あれからしばらく経って、
また会う機会があった。
その人が、まだ少し名残惜しそうに
推しの話をしていたのでこう伝えた。
「あなたが応援した力で、推しは人気になった。
それはもう届いてる。」
「だから、次に進んでいい」
その人は、すごく救われたと言ってくれた。
沢山応援してきた人ほど、
少し離れるだけでも罪悪感を持ちやすい。
でも、その罪悪感はいらない。
あなたの力は、確かに届いた。
好きでいた時間は、なくなっていない。
推しとの距離感に正解はない。
推し続けるのも、離れるのも、
少し休むのも、全部アリ。
「前みたいにワクワクしない」
それは冷めたんじゃない。
本気だったから、疲れただけ。
著:あつき|占い処 六根清浄